年輪を、重ねてこその、存在感
能の発表会が終わった
舞台に立った方々は、下は7歳〜上は88歳、平均年齢75歳で人生の大先輩、お稽古歴も半端ない方々である。
何でもそうだけど、年輪を重ねた方というのは、人生の重みが舞台に立つと圧倒的な存在感として出る。たたずまいが圧巻で滋味溢れる舞台になるのである。これは敵わない
舞台には人となりが出る。それは音楽でもそうだよね。人となりが、ステージに、音に出る
ちゃんと生きてないと、ちゃんとしたステージにならない。
いい歳の取り方を見せてもらい、お手本が増えた。いくつになっても日々是精進している方は輝いている。
しかも、人に認められたい、褒めてもらいたい、ちやほやされたい、といったスタンスで趣味に興じてる人は鼻につくけど、ただ好きでやってる、自分が出来るようになることが目的でやっている人は気持ちがよい。
そんな方ばかりだった
お能のシテ方を1演目演じた方は83歳。稽古の最終到達点である。なんと今年交通事故に遭い、数カ月入院してしまい、懸命のリハビリの末復帰し今日を迎えたと聞き、その力に身震いしてしまった。お能は可憐で美しく素晴らしかった
これからも精進します、と。素晴らしい
かくしゃくとした男性が朗々と謡いを歌われる。皆さん本を見ながらだが、その方は真っ直ぐ前を向いて本は見ない。こんな長い謡を全部覚えてるんだ、素晴らしい!
後から実は目がご不自由な方だと聞いた。だから覚えていたのかとさらに感動。聞くまで分からないほど、真っ直ぐ前を見て朗らかに笑い、すくっと立っている方で、その爽やかな在り様に、人としての強さを見せつけられ、ノックアウト
いい勉強させてもらいました
写真は一緒に活動している20代乙女達
by pine_shore
| 2009-11-14 22:27